2020年10月7日水曜日

人生、捨てたもんやない

 

横浜に引っ越してからすぐ

大阪へ戻ったのは3月に2度。

借りていたマンションの明け渡し手続きで

戻っている。

引っ越し早々この選択は

間違いだと思い、これからどうなるのか

不安と恐怖でいっぱいだった。

残りあと10年「も」

生きなければならないのかと

自分の人生を呪っていた。

ひたすら頭の中の声は

迷惑ばかりかけるお前はクズ

自死も許さない

そんな事をすればまた

どれだけ周りに迷惑がかかるか

犬や猫の面倒は誰がみるんだ?

無責任な奴だな。


夫からは

早く働けと催促されるが

思うように進まない。

いつも考えていたのは

朝、目が覚めなければいいのに。

だけど頭の中の声の通り

それもまた無責任な考えだと

ずっとぐるぐる鬱々していた。


大阪に戻って

やっぱり私は大阪がいい

大阪に戻ったからといっても頼れる身内が

いる訳ではないが、こんなクズでも

生きていける。あと少し

頑張ってみようと思えた。

やはり、なんとかして大阪に戻る機会を

作ろうと決めた。


コロナの影響もあり

次に戻れたのは6月末、橿原神宮と

天河大辨財天社へ参拝するために。

離婚を告げたものの

何がどうなる、何をどうするといった

アテもなく漠然としていた。


この帰阪時に立ち寄った本屋で

見つけた

『人生、捨てたもんやない』

やしきたかじんが遺したことば


手に取り、学生時代に通っていた喫茶店に

入り、夢中で読んだ。

嗚咽をあげて泣いていた。

漠然とした不安、闇や霧の中にいるようで

光が見えたと思ったら光はなかったと

感じる不安定な状態で

やしきたかじんさんのことばに

救われた。


大阪魂、大阪人といえば

吉本とこの方だと思う。


大阪に生まれて

やしきたかじんさんを見て育った。

たかじんさんを見るたびに

やっぱり大阪はえぇよなぁと

クズだと思う自分でも大阪人であり

そこだけには誇りが持てた。



横須賀にいる時にニュースで

訃報を聞き、何故自分が大阪に

いないのか自分を恨んだ。


旅立たれて6年

大阪を代表するのは

変わらずこの方だと思う。

今も変わらず大阪人の心に

たかじんさんはいる。


たかじんさん

ほんまや、人生、捨てたもんやない。

おかげさまで今、そう思える

暮らしです。






人はかぎりなく愛しい。


最近とみに思うのだ。

ぼくは今日までよい人ばっかりに

めぐり会ってきたと。

人が三回ほど生まれ変わっても、それでもなお

めぐり会えないほどのいい人にぼくは

出会えてきたと。

人はかぎりなく愛しい。

そして人生、捨てたもんじゃない。


「真夏に雪が降るハンバーガーショップ」

『たかじん胸いっぱい-商店街の見える家』1993年6月




やしきたかじん 『人生、捨てたもんやない』

やしきたかじんが遺したことば

扶桑社 ISBN 978-4-594-08473-8




















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